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執筆者の写真Shinji Hirose

米粉パンーその2



前回に引き続き米粉パン!玄米と白米に精米した米を製粉したものを前回と同じ工程で作ったところ右の写真のように大きな差はありませんでした。

ただ、白米は甘酒のようなミルク臭がするのに対して玄米の香りはあまりよろしくありません。食感などは差はないと思います。いずれにしてももう少し膨らみを増さないと、ということでさらに調べていくと。。。

米粉に米麹を加えて膨らみを増したパンを作る技術は農研機構からパテントが出ています。

この中で米粉と米麹と水を捏ねて55℃で6時間以上発酵させるとなっています。(後日確認して理解したことですが55℃というのは米デンプンの糊化を狙ったもの)同じ工程で作るわけにはいかないので作戦を考えました。(下記参照)

更にここの論文を見ると米粉の損傷デンプンの量が膨らみに影響するとのこと。損傷デンプン多い=>吸水性高い=>膨らみにくい

工房で使っている電動石臼製粉機のように機械的衝撃を加えて製粉すると損傷デンプンが多く出るらしい。これは困った!

坂内の米が使えないではないか!

しかも高額の製粉機を持つ大手製粉メーカーから米粉を手に入れるしかなくなる!!

という危惧を持ったまま、ではどのくらいの差があるか実際に見てみた。

写真右の右が市場に出回っている米粉パン専用米粉(極めて細かい粉)で作った米粉パン。左が坂内の米(白米)を工房で製粉したもの。


差がないではないか!

ということでn増しの意味で再度トライ。

今回はどちらも12時間の発酵の後、粉を追加しないで水分過多の生地のままイースト発酵、焼成へ。

写真右が米粉パン専用米粉、左が坂内の米(白米)を製粉したもの。

やっぱり変わりません!


米麹を使わない米粉パンの場合米粉にはアミラーゼがないため損傷デンプンは分解されないが、米麹を使った米粉パンでは米麹に含まれるアミラーゼで損傷デンプンは分解される!つまり

電動石臼製粉機で製粉した米粉でも使えるのではないか?

次のテーマは坂内の米を使う前提でパテントを避けた上でさらに膨らませる方法を試してみる。

具体的には55℃12時間ではなく発酵条件を30℃12時間としご飯を混ぜて膨らみを増す試みをしてみます。次回にご期待を!!


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