地元坂内産の白米を使った米粉パンは完成に至りました。が、さらに玄米を使うこと、イーストの代わりに玄米酵母を使うことの提案が某氏からあり早速トライすることにしました。
玄米は発酵臭が強いという懸念がありこれが注目点の一つ。玄米酵母で米粉パン生地が膨らむか?がもう一つの注目点です。
安心安全なパンを提供するパン工房Hiroseとしては全粒粉を使うことはポリシーに合致し、ドイツのサワー種、フランスのルヴァン種と同様に穀物から起こした玄米酵母のパン種を使うという方針は納得のいくことです。さて実現できるのでしょうか?
結論から言ってしまうと成功しました!


まず玄米酵母液からパン種を作ることから。無農薬栽培の玄米の提供を受け工房の電動石臼製粉機で製粉しこれに玄米酵母液を混ぜ途中足していきながら7時間でパン種ができることが確認できました。
(小麦強力粉を比較対象にしました)
玄米粉と玄米酵母液を混ぜたところ 7時間経過後
自家製粉の玄米粉と米麹を水で混ぜ8時間発酵させます。米麹に含まれるアミラーゼが製粉時の損傷デンプンを分解してくれること、また米麹に含まれるプロテアーゼが活性化し結果として次工程のパン生地を膨らませることに繋がること、が米粉パンを成立させる大きな要因でした。(プロテアーゼ活性とパンの膨らみの関係がまだ理解できてませんが…)
この種におかゆ、塩、玄米粉を混ぜ玄米酵母液から作ったパン種を加えます。生イーストを使ったものを比較対象にしました。


生イーストを使えば30分で膨らみます
が玄米酵母は変化なし。ここで終了してしまえば真実を知らないままになります!ここで本(玄米酵母でつくるカナパンの本)の情報が参考になりました。
生地を型に入れたところ 30分後左(イースト)は膨らむ
さらに置き、7時間でこの状態まで膨らみました。


パンのクラムを比較します。左が玄米酵母、右が生イースト。長時間発酵の効果かきめの細かい状態になっています。発酵臭はどうか?全く違和感ありません!
麹のお陰で砂糖を使わなくても甘くもっちりとした食感です。
玄米酵母も膨らむ
材料は玄米粉、麹、玄米酵母、おかゆ、塩。塩以外全て米由来の材料で出来上がりました!!
7月からの販売です!